社内SEに向いてない人の特徴は?苦手なことと適性を見分ける判断ポイント

社内SEに向いてないか悩む人が、システム運用や調整業務などを見ながら適性を考えているイラスト

「社内SEの仕事がうまくできない。自分には向いていないのかもしれない」

「コミュニケーションが苦手だと、社内SEには向いていない?」

そんな不安を感じている人もいるのではないでしょうか。

ただ、社内SEに向いていないかどうかは、苦手なことがあるという理由だけでは判断できません。

今うまくできないのは、

経験が足りないからなのか。

今の担当業務が合っていないのか。

会社の体制が合っていないのか。

それとも、社内SEの仕事内容そのものに強い負担を感じているのか。

ここを分けて考えることが大切です。

この記事では、社内SEに向いていない可能性がある人の特徴と、「苦手」と「向いていない」を見分ける考え方を整理します。

社内SEに向いてない人の4つの特徴

社内SEに向いてない可能性がある4つの特徴を、ITへの興味・調整業務・問題解決・特定業務への集中で整理した図

社内SEに向いていない可能性があるのは、主な仕事内容に強い苦手意識があり、経験や環境が変わってもその仕事を続けたいと思えない人です。

ただし、社内SEの仕事内容は会社によって異なります。

一つ当てはまっただけで「向いていない」と決めるのではなく、自分が何に負担を感じているのかを見る材料として考えてみてください。

1.ITやシステムに興味を持てない

社内SEは、社内システムの運用や改善、IT機器の管理、問い合わせ対応などを担当します。

会社によっては、アカウント管理やPCのキッティング、新しいシステムを導入する際の要件整理などを担当することもあります。

最新技術を常に追い続ける仕事とは限りませんが、自社で使っているシステムやITの仕組みについて学ぶ必要はあります。

分からないことが出てきたときに、

「どういう仕組みなんだろう」

と調べること自体が苦痛で、ITについて知識を増やしたいとも思えないのであれば、仕事内容との相性を考えたほうがよいかもしれません。

重要なのは、今詳しいかではありません。

分からないことを知ろうと思えるかです。

2.人との調整や折衝をできるだけ避けたい

社内SEは、一人でパソコンに向かって完結する仕事とは限りません。

システムを利用する社員から要望を聞いたり、他部署とスケジュールを調整したり、外部ベンダーへ依頼したりする場面があります。

たとえば、新しいシステムを導入するときには、

「現場はこうしてほしい」

「予算はここまで」

「ベンダーからはこの方法なら実現できると言われている」

といった異なる条件を整理する必要が出てくることもあります。

技術的には正しい方法でも、予算や現場の事情によってそのまま進められるとは限りません。

そのため、

「人と関わること自体をできるだけ避けたい」

「要望の違う人たちの間に入る仕事はしたくない」

という気持ちが強い場合は、担当業務によって負担を感じやすくなります。

ただし、「会話が得意ではない」と「調整業務ができない」は別です。

この違いについては後ほど詳しく整理します。

3.答えが分からない問題を調べることが苦痛

問い合わせやトラブル対応では、最初から答えが分かっているとは限りません。

たとえば、

「システムにログインできない」

という問い合わせがあっても、原因はアカウント設定かもしれませんし、端末やネットワーク、システム側に問題がある可能性もあります。

状況を確認し、情報を集め、原因の候補を一つずつ切り分ける必要があります。

場合によっては、自分だけで解決できず、ベンダーや別の担当者へ確認することもあるでしょう。

すぐに答えが出ない問題に対して、

「何が原因なんだろう」

と調べること自体に強いストレスを感じるのであれば、社内SEの日常業務との相性を確認したほうがよいかもしれません。

反対に、今は知識が足りなくても、原因を探すこと自体は嫌いではないのであれば、経験によって対応できる範囲が広がる可能性があります。

4.特定の技術や開発だけに集中したい

社内SEという名前でも、実際の仕事がプログラミング中心とは限りません。

システム運用、問い合わせ対応、アカウント管理、ベンダーとの調整、セキュリティ、システム企画など、幅広い仕事を担当する会社もあります。

そのため、

「一日中コードを書いていたい」

「一つの技術を深く追求したい」

という希望が強い場合は、幅広い業務を担当する社内SEでは物足りなさを感じることがあります。

ただし、社内SEでもインフラやセキュリティなど、専門領域ごとに担当を分けている会社もあります。

つまり、

「社内SEが向いていない」のか、「今の会社で求められている社内SE像が合わない」のかは別です。

社内SEは会社によって担当範囲や人員体制がかなり異なります。

実際の公開求人をもとに会社ごとの違いを整理した

「社内SEがきついと言われる6つの理由|楽そうなのにしんどい原因と会社による違い」も、あわせて参考にしてみてください。

コミュニケーションが苦手だと社内SEに向いてない?

社内SEに必要なコミュニケーションを、状況確認と代替案の説明に分けて示した図

「今できない」と「向いてない」は別

コミュニケーションが苦手だからといって、社内SEに向いていないとは限りません。

ここでいうコミュニケーションは、話が面白いとか、雑談が得意といった能力ではありません。

仕事で必要なのは、

「何が起きていますか?」と必要な情報を確認すること。

「この方法では難しいので、こちらならできます」と説明すること。

こうしたやり取りです。

雑談は得意ではなくても、仕事に必要な情報を順番に確認できる人はいます。

反対に、人と話すこと自体は苦ではなくても、他部署との利害調整やベンダーとの折衝が続くことに強い負担を感じる人もいます。

つまり、

「コミュニケーションが苦手」だけでは少し大きすぎる

ということです。

自分が苦手なのは、

人と話すこと全般なのか。

知らない人と話すことなのか。

必要なことを質問することなのか。

断ったり交渉したりすることなのか。

ここまで分けてみると、自分が本当に社内SEの仕事と合わないのか判断しやすくなります。

仕事ができないと感じても、向いてないとは限らない

経験を積むと楽になる仕事と、経験を重ねても負担が残る仕事の違いを比較した図

仕事を覚えるのが遅い。

問い合わせにすぐ答えられない。

周囲より作業に時間がかかる。

そんな状態が続くと、

「自分はこの仕事に向いていないんじゃないか」

と思ってしまうことがあります。

でも、今できないことと、長期的にその仕事が合わないことは別です。

私自身は社内SEの経験者ではありません。

ここからは社内SE特有の話ではなく、以前の仕事で「この仕事に向いていないのでは」と感じたときの経験です。

入社したばかりのころは、周囲より仕事を覚えるのに時間がかかり、作業のスピードもなかなか上がりませんでした。

そこで、仕事の手順をメモしたり、作業を頭の中でシミュレーションしたりしながら、一つずつ覚えていきました。

慣れてくると作業のスピードも上がり、最初に感じていた苦手意識も少しずつ変わりました。

もちろん、

「努力すればどんな仕事でも向いているようになる」

という話ではありません。

経験を積めば楽になる仕事もあれば、何年続けても強い負担を感じる仕事もあります。

だからこそ、

「今できないから向いていない」

ではなく、

「経験したことで、以前より楽になっているか」

を見ることも大切だと思います。

社内SEでも、最初は分からなかった問い合わせに対応できるようになったり、

システムの構成が分かることでトラブル時の切り分けが早くなったりすることは考えられます。

一方で、経験を積んでも社内調整そのものが強い苦痛であるなど、負担の感じ方がほとんど変わらない仕事もあるでしょう。

「できる・できない」だけではなく、経験によって負担の感じ方が変わっているかも見てみてください。

「向いてない」のではなく、今の役割が合っていない場合もある

社内SEに向いてないのではなく、現在の担当業務や役割が合っていない可能性を整理した図

ここは意外と見落としやすいところです。

たとえば、

「もっと開発したいのに問い合わせ対応ばかりしている」

という人がいたとします。

この場合、

「社内SEに向いていない」

とは限りません。

単純に、やりたい仕事と現在任されている仕事がズレている可能性があります。

同じ社内SEでも、

ヘルプデスクやIT資産管理を幅広く担当する会社。

インフラを中心に担当する会社。

システム企画やDX推進を中心に担当する会社。

など、仕事の内容は異なります。

だから、

「この仕事が嫌」

と感じたときは、

職種が嫌なのか、その会社で任されている仕事が嫌なのか

まで分けて考える必要があります。

ここを分けないまま「自分は社内SEに向いていない」と決めると、実際には会社や担当を変えれば解消できた悩みまで、職種の問題として考えてしまう可能性があります。

社内SEに向いてないか判断する3つのポイント

社内SEに向いてないかを、苦手な業務・経験や環境での改善・会社が変わっても続けたいかの3点で判断する図

「自分には向いていないかもしれない」と感じたら、苦手なことの数だけで判断しないほうがいいです。

次の3つを順番に確認してみてください。

1.苦手なのは具体的にどの業務なのか

まず、

「何が嫌なのか」

を具体的にします。

問い合わせ対応なのか。

他部署との調整なのか。

システム運用なのか。

トラブル対応なのか。

ベンダーとのやり取りなのか。

幅広い仕事を同時に進めることなのか。

「社内SEの仕事が全部苦手」と思っていても、書き出してみると、一つか二つの業務に負担が集中していることがあります。

その場合、職種全体ではなく担当業務に問題がある可能性があります。

反対に、社内SEでよくある複数の中心業務に対して強い苦手意識があり、今後も続けたいと思えないのであれば、仕事内容との相性を見直す材料になります。

2.経験や環境が変われば楽になりそうか

次に、

「なぜ苦手なのか」

を考えます。

知識が足りず問い合わせに答えられないのであれば、経験によって改善する可能性があります。

一方、

問い合わせによって毎回集中を中断されること自体が苦痛なのであれば、知識を増やすだけでは解決しません。

また、一人で問い合わせからシステム運用まで抱えていることが負担なら、チームで分担できる会社では感じ方が変わるかもしれません。

つまり、

苦手なのは能力や経験の問題なのか、仕事の進め方や職場環境の問題なのか

を分けることが重要です。

3.会社が変わっても社内SEを続けたいか

最後に、今とは違う環境を想像してみます。

問い合わせ対応を分担できる。

担当範囲が明確になる。

もっと開発や企画に関われる。

複数人でシステムを担当できる。

そんな環境なら、社内SEを続けたいと思えるでしょうか。

「それなら続けたい」

と思えるのであれば、向いていないのは社内SEそのものではなく、現在の職場環境や役割かもしれません。

一方、環境が変わったとしても、

システムを運用すること。

社内の人から要望を聞くこと。

トラブルの原因を調べること。

といった社内SEの中心的な仕事そのものを続けたいと思えないのであれば、別職種を考える材料になります。

向いてないと感じたら、職種と会社を分けて考える

社内SEに向いてないと感じる原因を、経験不足・役割のミスマッチ・会社の体制・仕事内容に分けて対応策を示した図

社内SEに向いていないと感じても、選択肢は「我慢する」か「別職種へ転職する」だけではありません。

原因によって、変えるものは違います。

経験不足なら、仕事を覚える方法や相談できる環境を見直す。

担当業務が合わないなら、現在の会社で業務変更や異動ができないか確認する。

会社の体制が原因なら、別の会社で社内SEを続ける。

仕事内容そのものを続けたくないなら、別職種を考える。

このように整理できます。

大切なのは、苦手なことを全部無理に克服することではありません。

自分は何なら続けたいのか。

そこまで考えてみることです。

「社内SEを辞めたい」という気持ちがすでに強くなっている場合は、

「社内SEを辞めたいと感じたら?続けるか転職するか判断するポイント」で、職種を変えるのか、会社を変えるのかを判断する順番を整理しています。

まとめ|社内SEに向いてないかは苦手なことだけで判断しない

社内SEの適性を、苦手な業務、経験や環境で改善できるか、環境が変わっても続けたいかの3点で整理した図

社内SEに向いていない人の特徴に当てはまったからといって、すぐに職種そのものが合わないと判断する必要はありません。

今うまくできない理由が、

経験不足なのか。

現在の役割なのか。

会社の体制なのか。

それとも仕事内容そのものなのか。

まずはここを分けてみてください。

特に一つの判断材料になるのが、

「経験や環境が変わっても、この仕事を続けたいと思えないか」

です。

担当業務や職場環境が変われば続けたいと思えるのであれば、「社内SEに向いていない」のではなく、今の働き方が合っていない可能性があります。

反対に、環境が変わっても社内SEの中心的な仕事内容に興味を持てず、続けたいとも思えないのであれば、別職種を考える理由になります。

苦手なことだけを見るのではなく、

以前よりできるようになったこと。

環境が変われば続けたいと思えること。

それでも負担に感じ続けること。

この3つを整理しながら、自分に合う働き方を考えてみてください。

次の記事では、これから社内SEを目指す人に向けて、未経験から転職する場合に準備しておきたいことを解説します。

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